不妊治療スタート③

毎日の注射は普段の診療と違い、待ち時間がなくあっという間に終わる。

だけれども、その30分程度の時間を作るのに仕事や有給を調整しまくったのが本当にしんどかった。待合室でパソコンや携帯を握りしめてるのは私だけに見受けられ、ここに通院している女性は何の仕事をしているのだろうと、本当に疑問に思った。

すごい勢いでキーボードを叩く私の姿はみんなにはどう写っていたのだろうか。そんなストレス抱えてたら授からないんじゃない?と心配そうに見られている気もした。

私の忙しさを見かねたとても優しい看護婦さんは、忙しい中大変だろうけど頑張りましょうねとよく励ましてくれて、本当に嬉しかった。その言葉を旦那から聞きたかったと当時思っていたけども。

当時出張の多かった私は、会社に内緒で出張先から日帰りで注射をしに戻ってきたりもした。

体調がすぐれない時もあって本当にしんどかった。なので、排卵せずに、採卵日を無事迎えることができたのは本当に嬉しくて、ラッキーだったと思った。

 

不妊治療スタート②

不妊治療スタートをして、タイミングとか人工受精とかステップアップしていくのだろうなと、意気込んでいた私だったけど、先生からのお話では旦那の状況をみると、ここはもう最後の手段の体外受精か顕微授精を選択した方がいいのかもしれないと言われる。

私としてはどちらでもよかった。

周りの友人はみんなタイミングや人工受精で頑張っていたけど、もう可能性が大きい方にかけたかったから。時間もパワーももちろんお金も限られてるし。

そこで説明を聞くことに。その過程で、連続して10日程?毎日注射が必要だということで、会社に不妊治療の話をしたかを看護師さんから尋ねられた。私がNOだと告げると、会社に申告しないと毎日来るの大丈夫か?今はこう言う時代だから理解してもらえるはず、などと心配してもらったけれど、私の会社はとても言い出せる上司ではなかったし、仕事も多く抱えていてそれはそれでこなしたかった。

隣で眠そうに説明を聞いてる旦那を見ると、なんだか腹立たしくなって、不覚にも説明中に泣いてしまう。これから治療をされるのは毎日どうにか時間を使って注射にくるのは私なのだ。

女性って損してるなとつくづく思った。

自己紹介 不妊治療スタート①

中学〜大学まで、ずっとイケてる人になりたかった。スポーツはまずまずできたけど、お世辞でも"中の最下位" いや、下の上?(それでも下の下ではないと思いたい)まぁそれ位の私のビジュアルでは難しかった。

まわりの友達みんなが可愛く見えて、実際みんな可愛かった。いつも誰からどう見られているのか気にする劣等感の塊だった。

でも、その性格のお陰で、人の顔色や心情を汲み取るの上手になり、10年以上ずっと営業マンで仕事をできている。

そんな私も一丁前に沢山の恋愛をして、最後に(最後になるのかな…)選んだ人は少し年上の誰にでも優しい常識のある人。

付き合いから結婚まで私にしては信じられないくらい長く付き合い、結婚後もお互い好き勝手自由にやってきたところ、気づくとアラフォー… おや?あれ?子供って普通にしてたら授かるものじゃないんだ!とようやく気づいた。

そりゃそうか、子作りという行為を旦那とは確かにしていない…

子供は大好きだったけど、ほしいかと言われるとわからなかった。

お金持ちではなかったけど、共働きだったので、食べたい時に食べたいものを食べて酔っ払って、二日酔いで仕事して、休みの日には好きなことをして、また酔っ払って。

その生活に長くいすぎて子供のいる生活が想像できなかった。犬とか猫みたく、よし!飼ってみようか!というものでもないし。

でも、そもそも産める体なのかな?と今後のビジョンを考える上でも一度病院に行ってみようと思った。旦那もそれでいいと。

結果、私は至って健康だけど、夫に問題があった。まぁ、私も36歳。年齢的には若くない。そういう意味では問題なのか。

 

普通に授かれば、ごちゃごちゃ考えずにすむのだろうけど、治療しないと授かれないことがわかった場合、とにかくごちゃごちゃ考える。

本当に欲しいのか?そんな覚悟があるのか?と。とにかく考えまくったけど結果が出なかった。なので、一度だけチャレンジしてみようと思った。そんなテンションだったら授からないのでは、とまたごちゃごちゃ考えてたけど。

そう言う感じで不妊治療がスタートした。